つげ義春旅写真

3−青柳宿(長野県)

 この旅をしているとき、まだ真澄を知らずにいたが、私も次の青柳宿へ行くのは松本に引き返し篠ノ井線で行くのは遠回りになると思い、山越えするつもりで、会田宿を出てどんどん山の方へ登って行くと、石垣の多い鄙びた集落があり、そこで道をたずねると、とっくに廃道になっていると教えられ、やむなく篠ノ井線で迂回した。
 のちに真澄を読むと、この集落の先の太刀峠を越え乱橋という所を経て青柳宿へ行ったことが判った。廃道になっていた旧道は、その後林道として復活し、太刀峠は花川原峠と名を変えた。
 青柳宿もアスファルトになってはいたが、予想外の景情を保っていた。ということは大きな変化もなく沈滞しているからなのだろう。 それは宿場の保存には幸いであるけれど、時代の流れに置き去りにされた寂しさが漂っているようでしんみりした。
 けれど、その後かなりの戸数が壊体され、すぐ近くに高速道路の筑北サービスエリアが出現したことを、やはり高野さんから報らされた。

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